SHIBUNKAKU ONLINE SHOP | 竹内栖鳳 - かきつはた

竹内栖鳳

かきつはた

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¥950,000

202004-002

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絹本着色 絹装
共箱 二重箱入
印:[西鳳]
130.5 x 28.5 / 220 x 40 cm

咲き初めた杜若が数本。少し綻び始めて花色を覘かせるものと、まだ数日は固いままであろう蕾が、これから次々に咲き競ってゆくであろうことを教えてくれる。画面右端で花の形が切れている部分や、左端の葉が画面外から生えている様子に、ここで描かれた幾本は群生する杜若の一部分を捉えたに過ぎないことが感じられ、脳裡一面に杜若が広がるだろう。  日本画の画題の「かきつはた」と言えば、伊勢物語第九段「東下り」が思い起こされるのではないだろうか。昔、ある男が、京都では自分の居場所がないと思い、東の国へ向かう途中、三河国の八橋に至った時、杜若が美しく咲いているのを見て、「からころも きつつなれにし つましあれば はるばるきぬる たびをしぞおもふ」(唐衣を着るように、ふだんから慣れ親しんだ妻と別れて、はるばると旅に出て来たことが思われる。)と、「かきつばた」の五文字を頭につけて今の状況を詠んだので、皆、干した飯の上に涙を落とし、飯がふやけてしまったという。  本作品は伊勢物語のワンシーンを描いたものではないが、観者がそういった予備知識を持っていれば、この作品の余白に、互い違いに架けられた八つ橋やそのほとりで乾飯に涙を落とす一行の様子さえ想像されて、より一層味わいが深まるだろうし、栖鳳もまたそうした物語が胸中に去来しつつ描いたのではないだろうか。

作家

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    たけうち せいほう

    (1864–1942)

    日本画家。京都生。名は恒吉、初号は棲鳳、別号に霞中庵。土田英林・幸野楳嶺の門に学ぶ。京都府画学校卒。横山大観・川合玉堂と並んで日本画壇の大御所的存在であり、多くの名品を残すとともに、京都画壇の総帥として多くの逸材を育成、日本画の近代化に大きく貢献した。京都絵専教授。文展審査員。文化勲章受章。昭和17年(1942)歿、79才。

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